パンダスタジオの立ち上げのメンバーの1人であり、現在、ノブヨシコム代表を務める小林伸嘉さんが、TriCaster 455を活用して新潟・燕三条で大活躍されています。TriCaster 455を導入した経緯と、現在の取り組みについてインタビューしました。
「ローコストで小編成チームには必要不可欠な機材ですね。」

「スポーツが盛んな新潟なので、しっかり中継して地域活性化につな げたい。」(小林伸嘉さん)
運搬、設置、撤収が素早くできる
─ノブヨシコムの活動について教えてください。
小林 ノブヨシコムの活動は、動画の制作/企画、撮影、 編集、Ustream / YouTube Live /ニコニコ生放送などのインターネット中継など、動画に関わること全般を担当しています。動画全般といっても、単純に動画制作だけではなく、映像を軸にしたイベ ントのプロデュースや地域活性化につながるようなアドバイスも行っています。さらに、イベントのプロデュースだけにとどまらず、RYUTist(りゅーてぃすと、http://ryutist.jp/)というご当地アイドルユニットのプロデュースも担当しています。

ご当地アイドルRYUTistのイベントにもTriCasterを活用。
─TriCaster 455を導入した理由は?
小林 各社からさまざまな機材が発売されているなかで、 TriCaster 455を導入した理由ですが、現在はまずローコストでの制作が求められる時代だということにあります。
ローコストに制作するためには、イベントの中継などでは 少人数のチーム編成にすることが多くなります。少人数でイベント中継などをするには、機材のセットアップや組みバラシをいかに素早くできるかが大切な要素になります。マ ルチカメラの中継現場では、これまで多くの機材が必要でした。しかし、TriCaster 455であれば、スイッチャー、 マルチビューワー、レコーダー、配信マシン、テロッパー、 映像、音楽のポン出し機、バックアップレコーダー、ミキ サー、クロマキー合成装置などの機能を、すべてオールインワンで実現することができます。小さくコンパクトにまとまっており、オールインワンの筐体であるので、運搬、設 定、撤収も脅威的な速さで行なうことができるようになり、 多くの現場で驚かれます。
小型で高機能な点ばかりを強調してきましたが、 TriCaster 455ではマルチレック(4チャンネルの同時録画)をしてDVDやブルーレイの編集素材として利用することが 多いです。お客様には、とにかく高画質であることが喜ばれています。
ネットワーク経由でテロップを入れる

ラグビー中継では、同一ネットワーク内にある別のPC/MacからTriCaster 455にリアルタイムにテロップを挿入した。
─どのような現場でTriCasterを活用していますか?
小林 先日、ラクビー中継をした時には、得点や選手名などの情報をテロップで挿入しました。TriCasterでテロップを入れる場合においても、同一ネットワーク上にテロップ 用PCを接続しておけば、TriCasterとは別の場所で作成し たテロップを、TriCasterで簡単に合成することができまし た。TriCasterには、PC / Macにインストールして、ネッ トワーク越しにPC / Macの画面を素材として利用できる iVGAというソフトウェアが付属しています。同一ネットワー ク上にある通常のPC / Macをテロッパーとして利用した り、PC画面をビデオソースとして入力したりして活用しています。こうした設計の合理性、効率の良さを生かして、 TriCasterを徹底的に使い込んでいます。
さまざまなカメラを使って中継する
─長岡まつり大花火大会の中継を毎年していますね。
小林 Ustreamが登場する前から、長岡まつり大花火大会の中継を毎年行なってきました。2013年は、映画用シネマカメラであるSONYのPMW-F3/PMW-F55と、風鈴などの風物詩を映すための家庭用カメラなどの映像を混在させて中継しました。さまざまなカメラ映像を組み合わせても、リアルタイムのカラーコレクション機能で、色味を 統一したり、SD画質のソースをスケラー機能でハイビジョン化することができて重宝しています。これだけの中継業務を、車の一部のスペースだけを使って実現させるのは絶対無理であり、TriCasterがあって実現できた中継だと思います。
学生にプロ機材のTriCasterで学ばせる

学生が、専門学校でTriCasterに触れるのは大切な機会
─TriCasterを使った授業もしていると聞きました。
小林 現在、国際音楽エンタテイメント専門学校の音楽・ 放送ビジネス科(http://show-net.jp/musicbb.html) で教鞭をとっており、後進の育成にも力をいれています。「メ ディア概論・メディア実習」の授業では、学生に最高画質・ 最先端の機材を使って学んでもらうことも目標の1つです。 TriCasterのバーチャルセットを使ったコンテンツ制作を体験させています。
これまでのクロマキーは、SD画質のもので、大量にノイズが混じったり、合成した映像のエッジにギザギザが発生したりして、クリエイティブな発想をする以前の問題に悩まされていました。もちろん、できあがったものが映像ソースとして使えないことも多々ありました。TraiCasterを使用することで、簡単に超高画質の合成をすることができるようになりました。TriCasterの利用は、学生たちの創造意欲をかきたて、夢中にさせる重要な要素のようです。
今後、音楽/放送分野の第一線で戦っていける人材になれるよう、専門学校の授業の中で最先端のARやプロジェクトマッピングなどを学ばせる一貫として、TriCasterによ るコンテンツ制作も非常に重要な役割を担っていると思います。
─今後の夢や目標は何でしょうか。
小林 新潟はスポーツが盛んな土地柄です。バスケット、 サッカー、ラクビーなどのスポーツを含め、面白いコンテン ツがたくさんあります。こうした面白いコンテンツを、しっ かり中継をして皆様のもとに届けていくこと、地域活性化につなげていくことを、実現させていきたいと思っています。
TriCaster 455を導入した理由
- 素早くセットアップできること。
- 仕込みの時間が短いこと。
- オールインワンの機材であること。
- スイッチング以外に、マルチ収録したり、テロップを使うことができること。
- 圧倒的な高画質の機材であること。
取材協力
パンダスタジオ新潟古町6スタhttp://niigata.pandastudio.tv/
〒951-8063新潟県新潟市中央区古町通6番町987 古町Mビル 3F
Tel. 080-4164-8662(小林)